視覚認知は正常・読めるけど書けない…診断結果は「書字障害の可能性濃厚」

漢字が苦手なコースケは、読み書き障害の疑いで専門医療機関を受診し、診断を受けてきました。

こんにちは、あさこです。

診断を聞きに行くまでは気が気じゃなく、その気持ちを吐露してきましたが、いざ診断を受けたら更新を2ヶ月も放置してしまいました。すみません。

今回は、そのコースケの診断結果を聞きに行った話をお伝えします。

診断結果は「書字障害の可能性濃厚」

それはそれはドキドキしながら入った診察室。

でも、担当の先生がとても物腰柔らかく、A4サイズ2枚に検査結果をまとめ、それをもとに1時間以上かけて丁寧に説明してくださったので私の緊張もすぐに緩み、内容に集中することができました。

その結果、コースケは

『LDの診断としては書字障害の疑いが濃厚』と記されており、もともと弱めのワーキングメモリーの中でも特に視覚ワーキングメモリーが弱いと考えられるそうです。

不注意型ADHD、協調性運動障害(不器用)の傾向もあり

コースケの場合、最初に疑ったのが読み書き障害なので、他の発達障害の可能性を疑い始めたのはずいぶん後になってからでした。

そして、診断されてみるとやはり、だったのが不注意型ADHD、協調性運動障害の傾向です。

担当医が言うには、読み書き障害はこの2つの発達障害の影響を受けていることがよくあるらしく、特にADHDの影響が強いタイプの学習障害は、ADHDの薬を服用し始めると学習障害の症状も緩和される例があるほど関係が深いのだとか。(薬の作用なので、治るわけではないそうです。)

また、協調性運動障害の方も、手先の不器用さにつながるので運筆に影響を及ぼすとのこと。

コースケについても、この2つの傾向が認められ、もちろんその症状に引っ張られている可能性があるとしながらも、結果として漢字が覚えられず、書字に困難をきたしているので、診断結果としては「書字障害」になると言われました。

ただ、親目線では、未だに「促音」が正しく書けない問題が残っているので、この2つだけが原因ではないだろう、と考えています。

「読字障害」が付かなかった理由2つ

ところで、初診の問診では、担当医からも「おそらく読み書き障害だろう」と言われていたにも関わらず、コースケには「読字障害」の診断がつきませんでした。

聞けば、その理由は大きく2つあり、

①視覚認知に問題がないから
②ひらがなだけならスラスラ読めるから

と、説明を受けました。

①視覚認知に問題がない

視覚認知について、コースケはどうやら視覚的には文字を正しく認識できていて、その字がなんの字かはわかっているということでした。

それならなぜ見た文字を同じように書けないのかというと、まずは先述の

視覚ワーキングメモリーの弱さ…目で見てからノートに視線を移す間に忘れてしまう

不注意…なんとなく形を覚えていても細かいところまで見えていないし、書く時にも細部まで注意が回らない、

不器用…手先が不器用なので、頭で書こうと思っている形に手が動かない

という流れが考えられるとのこと。

確かに筋は通っています…。

②ひらがなだけならスラスラ読める

そして担当医によれば、検査当日にコースケを受け持った検査官から、読み書き障害の疑いと聞いていたのに、コースケがひらがなの文を、スラスラ読めていて本当に驚いたという報告があったそうです。

そして、初めて知りましたが、

読字障害は、ひらがなが読めたら診断は付かない

のだとか。

そのため、漢字が嫌いなので今でも読むことを嫌がってはいるし、現状、漢字交じりの文章を読めないことはあるけれど、それは漢字が覚えられていないことが原因で読めていないでは?という見解でした。

…つまりそれは、今後もっと読めなくなるのでは…?と思ったのですが、視覚認知が問題ない以上、読みは今後改善できる可能性がある、ということです。

担当医によれば

スコアを見ると、想像以上に読めています。読字障害がつく子は、ひらがなの時点でもっとつまづき、もっと読めません。

…と。なるほど…。

音読であんなに泣きわめき、教科書を投げていたコースケが想像以上に読めている

…とても驚きましたが、これについては、確かに最近読みについては以前ほどじゃないなと私も実感があったので、2年生頃から実践していたことが、もしかしたら効果があったのかもしれないと思い始めています。その話はまた今度…。

※追記:更新しました↓

読みの苦手克服に効果があった…かもしれない「活字慣れ」計画を振り返る
問診では「おそらく読み書き障害だろう」と言われたコースケですが、診断結果は「書字障害」のみでした。これについて、私自身がコースケの読み苦手克服のために取り組んだことの効果かもしれないので、その内容をまとめました。

「ディスグラフィア」と「書字障害」は違うもの

読み書き障害「ディスレクシア」と言われて周知されつつある中、書字障害にも「ディスグラフィア」という別名が知られています。

ですから、私は担当医から「書字障害」という単語が出た時に

「いわゆる『ディスグラフィア』というやつですか?」

と尋ねました。すると、担当医から

医学的は、ディスグラフィアと書字障害は少し違うんです。

ディスグラフィアは英語圏(アルファベット圏)のもので、漢字圏とは定義や捉え方も違います。

なので、コースケ君の場合は『書字障害』かなぁ。

と言われました。

『医学的には、英語圏とは定義が違う』

文化の違い、文の作りを考えると当然ではあるのですが、新たな発見でした。

「書字障害は、読み書き障害よりさらに理解されにくい」かも…

一通り話を聞いてみて、私はふと思いました。

読み書き障害は、読みと書きがセットだから「読字」の困難に気づいてもらえた時点でなんとなく「書字も難しい」と言えばイメージしてもらえそうですが、書字障害って、読めるけど書けない、ってことだから、周囲からはもっともっとわかってもらえないのでは…?

そして、この思いをそのまま担当医に伝えたところ、

そう。まさにそれが書字障害の子のツラいところなんです。

読字障害がある子は、ひらがなの時点でつまづくので比較的学校からも気づいてもらえる確率が高いんですが、書字障害の子は読めてしまうので

『読めるのにどうして書けないの?』となり

『サボってるだけ』
『覚える気がない』
『ただ字が汚い子』

と思われやすく、周囲も気づきにくいんです

‥‥‥‥なんだか、読み書き障害を疑っていた頃よりも、もっとややこしい話になってしまった気がしました。

それでも、読めることがわかったから考えられる対策がある

そっか、読み書き障害じゃないのか‥‥

読みは大丈夫なんだ‥‥え?あれで?

などなど、色々と思うことはありましたが、それでも医学的に「読める」ということを確認できたので、やはり専門機関を受診して良かったです。

道のりは長かったですが、、諦めなくて良かった…。

次回は、病院でのWISC-IVの結果や初めて受けたK-ABC、QOL検査?の結果などを詳しく公開したいと思います。

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