字が汚い・丁寧に書かない…でもそれには本人なりの深い理由があった

こんにちは、あさこです。
漢字が苦手なコースケは、とにかく字が汚いです。この「字が汚い」というもの読み書き障害・発達性ディスレクシア児の例としてよく取り上げられ、私の記憶の中ではコースケの字もキレイだった時期などなかったような印象でした。

でも今日、コースケの学習机の上を整理していたら、1年生の時の国語のノートが出てきました。そして中を開くと…今とは比べ物にもならないくらい一字一字丁寧に書いてあったんですね…これにはいろいろと衝撃を受け、反省しました。

一生懸命な気持ちに気付いてあげられていなかった

保育園の時には、私はすでにコースケに読み書き障害・発達性ディスレクシアを疑っていたので入学後はかなり過敏になっていました。さらにコースケが全然読み書きが出来ないままで就学してしまったので、焦りもかなりあったと思います。「入学したらウソみたいに読み書きできるようになることもあるよ」なんて周囲に言われたこともあり、「保育園の時はただ、文字に興味がなかっただけなのか…やっぱり発達性ディスレクシアなのか」を見極めなければいけない、そんな使命感に駆られてそれまで全く読み書きをしたことがないコースケが一生懸命文字をキレイに書こうとしていること、書きあがりの形ではなく、その姿勢に気付いてあげていなかったことを反省しました。

「時間内に書き切る」>「丁寧に書く」

最近、私とコースケは、「もっとゆっくり丁寧に書きなさい!ゆっくり書けばもっとキレイな字を書けるってこと、お母さんは知ってる!」「ゆっくり書くの、大っ嫌いー(号泣)」というやりとりがかなり多くて、正直少し参っていました。なので、上記のことを、そのノートを見せながら帰宅後のコースケに謝りました。「こんなに一生懸命、上手に書こうとしていたのにあの時褒めてあげられなくてごめんね。」と。そして「絶対に怒らないから教えて」と言って聞いてみたんです。

「どうして今みたいな書き方になったの?」

“今みたいな”というのは一言でいうと「雑」。THE 雑。文字の止めも払いも全部ない、ヒョロヒョロで流れるような文字のことです。すると

「…一個ずつ丁寧に書いてたら、間に合わない…。」

「黒板、消されちゃうの?」

「うん…休み時間までかかっちゃう。先生に『まだ消さないでください』って言って休み時間まで書いていたこともある…。」

以前読んだ千葉リョウコさんの『うちの子は字が書けない』のフユくんにも同じようなエピソードが描かれていました。でもフユくんの話は5年生。コースケはまだ2年生。すでにそんな状態だったとは…この先どうしたらいいんだろう…。

「書く」ことは想像以上の負担らしい

実は、コースケの「時間内に書き切る」>「丁寧に書く」という行動は、以前リタリコジュニアの先生からもその可能性を示唆されていました。

というのも、以前のコースケは毎日帰宅したらヘトヘトだったのに、ある日とても元気だったことがあったんですね。そこで「今日はなにか良いことがあったの?」と尋ねたら

「うん!今日は“書く”授業がほっとんどなかったんだ~♪だから超元気っす☆」

という言葉が返ってきてビックリ!私自身は、かなり早くから発達性ディスレクシアのことを調べ、色々なことを早めに気づいてきたつもりだっただけに「書くことの負担」にまでは想像が及ばず衝撃を受けました。そのことをリタリコジュニアの先生に伝えると

「今、書く時に一字一字丁寧に書かずにスピード重視なのも、周りに置いて行かれないように、置いて行かれないように、コースケ君なりに必死で考えたんでしょうね。あとで読めなくても良いからとにかくみんなと同じスピードで書き切ることを優先したんだと思います。」

つまりこの通りだったのですね。さすが先生。…でも…切ない。コースケの気持ちといまの環境を考えると正直、母は涙がにじみます。

コースケとの約束

そんなワケで、コースケには「学校で書いたノートが汚くても、もう何も言わないよ」とつたえ、その代わり、家でやる宿題はゆっくり丁寧にやって、と伝えました。「わかった」と言っていたけれど…どうなるやら。

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