支援学級を検討…支援学級の指導員と担任、それぞれの話を聞いて思ったこと

こんにちは、あさこです。先日、『特別支援は「特別」って名前だから「特別」のままなんじゃ?と思う話』を書きました。

特別支援は「特別」って名前だから「特別」のままなんじゃ?と思う話
漢字が苦手なコースケは、通常学級の授業を受けています。 こんにちは、あさこです。コースケの小学校には特別支援学級がありますが、主に情緒面の特性がある子のためのクラスのようで、読み書きの苦手に対する支援はしていないそうです。コースケは、...

この記事の通り私は、特別支援学級の在り方に少々疑問を持っているのですが、実際にコースケの小学校で特別支援学級について詳しく聞いたことはありませんでした。

ところがつい先週の土曜日、コースケの小学校でPTA主催の「特別支援学級について」という講座があり、保護者向けに特別支援学級の先生が発達や特別支援についてお話していただけるということで、またとない機会なので受講してきました。

「発達」や「特別支援学級の授業」については知れて良かった

最初の「発達について」では、発達障害の有無に関係のない、子供の脳の発達の話や順序、関わり方の基本や共感する大切さ、心を育てるには、など知っている話も知らなかった話もあり、「なるほどな」「あぁ、気を付けなくては」と、あらためて一人の親として子供への向き合い方を見直せる気づきのある内容でした。

学習への支援内容について

コースケが小学校1年生の時、担任の先生に確認した際にはコースケの小学校ではその教室を「特別支援学級」という名目にはしておらず、学習への支援はしていないと言われました。

でもいつのまにか(今年度から?)本家の特別支援学級になっており、学習への支援も始まっていたようです。

そして、「こういうことが苦手な子がいます」と先生がおっしゃる具体例に、ことごとく全部当てはまってしまう愛しいコースケ(笑)

やはりコースケは特別支援学級に入っていてもおかしくない存在なのだ、ということが再認識できました。

根本的なアプローチはリタリコジュニアと同じ

次は、そんな苦手にアプローチする具体的な教材の紹介に。

でも、正直いろんなものを調べまくっていた私には、目新しいものはありませんでした。

とくに漢字の分解や促音などの特殊音節対策のアプローチの仕方の根本はリタリコジュニアとほぼ同じです。

つまり、やはりコースケの苦手へのアプローチは、特別支援学級でも、リタリコジュニアでも、いま進めているやり方が王道なのでしょうね。

ただし、リタリコジュニアは同じ系統の苦手に対して教材のレパートリーが豊富なイメージですし、先生が本人の好きな物に合わせて問題をオリジナルで作ってくれることもあります。

特別支援学級には運動へのアプローチもあって驚き!

ただ一つ、リタリコジュニアに無くて、学校の特別支援学級にあったものがありました。

それは運動面へのトレーニング。

「動きがぎこちない(コースケtoo)」、「縄跳びが跳べない(コースケtoo)」などのお子さんに向けて、体育館を借りてやるのだそうです。

先の家庭訪問で運動面での不思議(笑)を指摘されたコースケ。

それってどうしたら良いのだろう…と思っていたら、特別支援学級にその支援があったのねー!…って、どうして担任の先生、教えてくれなかったんだろう…学習面も運動面も全部コースケのことじゃん、、と、違うモヤモヤが現われましたが、これは特別支援学級について担任の先生に相談する価値がある!と私の気持ちは、とっても明るくなっていきました。

『通常学級の子供達への伝え方』に違和感‥‥。

ところがその直後、私のテンションが劇下がりする話が始まります。

その話のテーマは「通常学級の子たちに、特別支援学級についてどのように伝えているか」です。

簡潔にまとめると…

誰にでも苦手なことがある

特別支援学級に来ている子はその苦手と戦っていて頑張っている

頑張っているんだから「がんばれー」って応援してあげてね。

みたいな話でした。そして、

出来るようになったら、「頑張ったね」って言ってあげて。

よーな展開も。

ハッキリ言って「…はぁ?(怒)」ですよね。私としては…。

悪意なく「普通が上」という意識付けに首をかしげざるを得ない

「頑張れ」って何?「応援」ってなんですかね。

上から見物、他人事ですか。

発達障害という診断は、その子の苦手を周囲が知って、本人が知って、お互いに歩み寄る、価値観を譲り合うためのものじゃないんですか。

どうして本人とその家族だけが一方的に頑張らないといけないのでしょう。

少しひねくれた取り方かもしれませんが、表現の仕方に「○○が出来なくて残念」「普通のことができなくて可哀そう」な感情が含まれているように感じました。

そして子供たちは素直なので、そのニュアンスをそのまま受け取り、特別支援学級の子達を特別なものだと認識していくのでしょう。

悪意がないことはわかっていますが、実際に特別支援学級で子供と関わる先生が、こういう考えなのだと思うと、とても残念な気持ちになりました。

受け止めてくれるだけで良いのですが

本音を言うと、なにが苦手か伝えた時、「あ、それが苦手なんだね。」と知って、受け入れてくれるだけで良いんです。

そこに過度な特別視や興味を持っていただく必要はなく、出来ることは本人がやるし、出来ないときには助けを求められる環境がそこにあれば良い。

「実は、こういうことが苦手なんだ」「あ!そうなんだね。じゃあ、なにか困った時に、私に出来ることがあったら声かけてね」あとはいつも通り。

それが個々を尊重するということなのでは…。

担任の先生に聞いてみたところ‥‥

そうモヤモヤと考えはするものの、リタリコジュニアでやっていることとほぼ同じことを学校でもしてもらえるのであれば、私にとってはとても魅力です。

リタリコジュニアは費用を考えると週一回が限界ですが、特別支援学級は週に2時間あるそうなので、組み合わせたら週に3回もトレーニングを受けられることに。

でも。

一方でコースケが応援される位置づけになるのは抵抗があります。

そこで、この疑問と葛藤を担任の先生にぶつけてみました。

特別支援学級の先生がおっしゃった「応援してあげて」について

担任の先生にお聞きしたところ、「…え?!そんなこと言ってましたか?随分上からですね。」という笑いから始まり、「その話を教室でされたことは一度もないですし、私たち(学級担任)もそんな言い方しません!」と。

さらに、「この学級にも3人いるので、周囲もすごくオープンですよ、あ、いってらっしゃい!お、おかえりー!、みたいな感じです」とのこと。

「特別支援学級の先生もそんな上から目線で接してはいないので、その子達も楽しく通っています。

だからもし、特別支援学級に行くことになってもそれでコースケ君が劣等感を持つことはないと思います。」と、それを聞いてホッ…。

コースケについて…「最近顕著になってきたかな…と思っています」

ついでに最近のコースケの読み書きについて尋ねたところ、上記のことを言われました。

それはつまり「書けないことが目立つようになってきた」ということです。

そして理由は、ズバリ、周りの子が成長したから…(笑)

低学年の時は周囲にも字が汚い子がたくさんいたのですが、彼らの成長に伴って成長しないコースケの文字が目立つようになってきた、というのです。

…なんか、わかる。。。

また、漢字の宿題やテストなども、「え?この子なんでこれでマルもらえるの?自分はこの間ここをハネてないだけで×だったのに…」、提出物も文字が汚すぎて配り係さんが迷子、、などなど。

少しずつ周囲がコースケの文字の汚さを気にするようになっている。とか。

「コースケに特別支援学級は必要だと思いますか?」も聞いてみた

コースケを特別支援学級に、ということについて担任の先生は「これまで考えたことはありませんでした」とおっしゃいました。

と、いうのは、やはりコースケは「グレーゾーン」なので、現状、特別支援学級に行っているのは「もっともっと顕著に現れている子達」なんだそう。

でも、そのあと「ただ、検討するのはアリだと思います」と付け加えられました。

担任の先生によると、特別支援学級は、入ってすぐにグンと伸びる子がたくさんいて、中には1~2ヶ月で学級担任が驚くほど効果のある子もいるのだとか。

「教材や指導も一人一人全然違うことをやってくださるので本当に手厚いです。

だから入れたがる親御さんも実は多いんですよ。」と…。そーなんだぁー。。。

私の周りには、「入れたくない親」の話が多かったので、少し驚きました。

夫クンは、「応援してあげて」の話で「そういう考え方なら入れなくて良い」と言っていたので。。

「先生が『やはり特別支援学級の方が良いのではないか』と思う段階に来たら、遠慮なくおっしゃってください。」と伝えて帰って来ました。

学校からそう言われたら、夫クンも真剣に考えざるを得ないでしょう。

「特別支援学級とは」もっとオープンにならないものか

「特別」の真意

今回、支援学級の取り組みを聞いて、「特別支援」の「特別」の意味は、元々は下に見た特別ではなく、「VIP」の方の特別なんじゃ…とまで思ってしまいました。

だから、特別支援学級の中身ってもっとオープンに、自分の子供になにか困りごとが出来る前から標準装備で知っておきたいですよね。

入学時に「特別支援学級が何なのか」もっと丁寧に取り組みの例を交えて説明し、誤解や偏見を持つ前に全保護者が正しく認識できるように努めた方が良いんじゃないでしょうか。

そうすれば「支援学級どうですか」と言われて涙を流す親やキレる親、「あそこは頭が悪い子が行くクラスなのよ」と偏見まみれのことを子供に伝える親がいなくなるんじゃないかと思います。

そして、「もし、通常クラスでつまづいても、学校の中には特別支援学級がある」と、親に安心を与えるような存在であるべきなのでは…と、最後には違うモヤモヤが湧いてきました。

まとめ

初めて特別支援学級の先生に話しを聞き、担任の先生と特別支援学級について話を聞きましたが、正直、もっと早く知りたかったことがたくさんあります…。

「でも、一年後に知るより今日知れてよかった」が私のモットーですし、おそらく今の小学校はソーシャルトレーニングがメインで学習支援はこれまであまりやっていなかったよう、+コースケはグレーゾーンなので、対象ではなかったんでしょうけれど。。

今は、もしコースケが特別支援学級に行くことになったら、、「ラッキー」くらいに思ってしまいそうな自分がいます(笑)

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